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狛亀・亀像スポット

市姫神社御旅所いちひめじんじゃおたびしょ

狛亀について

所在地大分県別府市亀川中央町12-17付近
アクセス亀川駅(JR日豊本線)から徒歩10分
入場料等無料(祈願幣は有料)
公式サイトなし

市姫神社の元旦祭(1月2日)、夏大祭(7月22日・23日)、冬大祭(12月13日)の御旅所です。
亀の甲広場とも呼ばれているようです。
市姫神社御旅所全景市姫神社御旅所の池


市姫神社の社殿は、この御旅所の南東約300mの県道沿いにあります。

市姫神社全景市姫神社御旅所の社殿


御旅所の亀甲型の池には、狛亀が設置されています。
狛亀は、口を開いた阿形(あぎょう、写真右)と口を閉じた吽形(うんぎょう、写真左)になっています。

市姫神社御旅所の狛亀市姫神社御旅所の狛亀
うん                  あ
市姫神社御旅所の狛亀市姫神社御旅所の狛亀


御旅所(亀の甲広場)の左前にあるタバコ店で販売している「祈願幣」を狛亀に投げ運だめしをすることができます。
甲羅のくぼみにのれば、大吉だそうです。

陶器でできた祈願幣の両面のデザインは、このようになっています。
祈願幣の亀も、阿形と吽形になっています。

市姫神社御旅所の祈願幣市姫神社御旅所の祈願幣


「狛亀様 心願方法」という案内板があり、詳しい方法が書かれています。
写真右は、祈願幣を販売しているタバコ店です。
(↓クリックすると拡大表示します。)

市姫神社御旅所の狛亀の心願方法市姫神社御旅所近くのタバコ店


池の近くには、石を組合わせた亀像もあります。

市姫神社御旅所の亀像


柵で囲まれた平たい石の近くには、「白亀塚」との案内板があります。

市姫神社御旅所の亀石市姫神社御旅所の亀石


白亀塚はっきづか

今から1150年以上前の承和しょうわ15年(847年)関の江海岸の近くにある『ひや(冷)川で白亀が捕獲され、これを第五四代仁明にんめい天皇(834年~850年)に献上した。この白亀は、吉祥きっしょうの亀であるので、嘉祥かしょうと改元せよとの勅命があった。』との記述が国史である続日本後記しょくにほんこうきにある。この一件から、亀の甲が転化して亀川になったといわれている。なお冷川は、昔と同じように清流が滔々とうとうと流れているが白亀が捕獲されたというニュースを最近みかけない。現在は白亀塚としての亀の甲公園に石で造った甲羅こうらまつられ、往時おうじしのばせている。

【続日本後記】


「続日本後記」の巻第十八には、「近有大宰府献白亀、所管豊後国大分郡擬少領膳伴公家吉、於寒川石上得之」とあり、たしかに寒川で白亀を捕獲して大宰府経由で献上したことが記されています。

しかしながら、調べてみたところ、この案内板の記載には少し疑問を感じます。
仁明(にんみょう)天皇の読み仮名の誤りや847年が848年、834年が833年の誤りというのはまだしも、寒川の「寒」を「ひえ」と読んで冷川であるとするのは、無理があるのではないでしょうか。

大分歴史事典」でも、膳伴公氏(かしわでのとものきみうじ)の項目において、「寒川(かむかわ)は『豊後国風土記』に救覃(くたみ)の峯から流れ出ると記されている神河のことであり、つまりは大分川のことである。」としています。

寒川が大分川だとすると、どうしてこの地で白亀を祀っているのかわからなくなりますが、その手掛かりが、「別府史談 No.9(1995年11月)」に掲載されている堀藤吉郎氏の「動物アラカルト:別府の伝説」にあります。

同氏によれば、白亀塚のある場所は大昔は海の潮のさす入江であり、「この入江の岩根から雌雄二頭の白亀があらわれた。」との伝説があるそうです。

勝手な推論ですが、①この地に白いウミガメが出現したという伝説と②寒川で捕獲した白亀を献上した話が結びついて(混同され)伝承されているのではないでしょうか。

実は、御旅所の敷地内には、白亀塚の案内板付近のほかにも、柵で囲まれた平たい石があります。その柵内には、平たい石のほかに御幣が立てられた普通の石が祀られています。

一対の平たい石が雌雄の白亀であり、御幣の立てられた石が白亀が出現した岩を表しているのでしょうか。
どちらの平たい石も一部が埋まっているのは、海中から白亀が出てくる様子を表しているのかもしれません。

市姫神社御旅所の亀石市姫神社御旅所の亀石


なお、「続日本後記」では、白亀について「質類凝霜、形同搏雪」と記され、森田悌氏の現代語訳(講談社学術文庫)によれば、「色は白く形は雪団子状です。」ということですので、アルビノか白変種の亀と考えられます。

亀の種類については、「日本の淡水カメ記録 亀楽 No.4(2012年12月)」に掲載されている鈴木大氏の「クサガメ日本集団の起源」によれば、遺伝子解析等からすると「日本のクサガメは在来ではなく、複数の地域から人為的に持ち込まれた外来種であると考えられます。」とありますので、平安時代の淡水亀ということからするとイシガメが有力です。

蛇足ながら、嘉祥以外の元号においても改元に関係した亀がいるようなので、以下にまとめてみました。

元号始期亀関連の出来事
霊亀715年瑞亀(左眼が白、右目が赤など)を献上
神亀724年白亀(両眼が赤)を献上
天平729年甲羅に「天王貴平知百年」の文字が入った亀を献上
宝亀770年白亀を献上
嘉祥848年白亀を献上
仁寿851年白亀を献上


市姫神社御旅所には、狛亀があるだけではなく、本物のカメもいます。
詳しくは、市姫神社御旅所(カメ観賞スポット)をご覧ください。


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